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江ノ島の夜 は ゆらゆらり

夜の浜辺。
江ノ島の街の灯りが、ぼんやりと海を照らす。

幾重にも、白波が生まれては姿を隠し…
また生まれては隠れてゆく。

右からドミノ倒しのように駆けてくる白い波と
左から同じスピードで駆けてくる白い波がぶつかってひとつになり
そしてまた消えてゆく。

その繰り返し。


昔、母が作ってくれたゼリーのような
ぷるん…とした波の上に
灯台の碧い灯りの道が、ゆらゆら…ゆらゆらり。

波と一緒に、私も
ゆらゆらり。


窓辺に腰掛けて
じっと耳を澄ます。


胸の扉が 開いてるのがわかる。

ピアニストの奏でる、大好きな歌のメロディー。

気が付いたら、涙の粒が 

  ころん…ころん… 

と両の腕をつたってた。


空には冬の星座が痛いくらいに輝いて…

こんな風に心動かされながら一年を終えられることの幸せを
噛みしめる。


来年も、たくさん心を震わせられるかな。

震わせられる自分でいたいと思う。


それから…

今夜のように、穏やかな波のようでいたい…とも思う。

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2006年12月30日 03:13に投稿されたエントリーのページです。

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